公務員試験の倍率は、年度、職種、自治体により大きく異なってきます。一般的に、景気が良くなると一般企業の 採用数が増えるため、公務員の倍率は低くなる傾向にあります。また、専攻に関わらず受験可能な一般行政職（一般事務、行政など 自治体により職種名は異なる）は、倍率が高くなります。

就職活動人口の減少に伴い、近年の公務員試験は全体的に倍率が低下していますが、2023年度もその傾向が見られます。特に人口減少に関係なく必要とされる職種（土木などの技術系職種や保健師などの資格専門職）では、1倍台もありました。また、採用予定人数に至らず、二次募集（特別募集）を行う県庁も増えています。（二次募集は規模の小さめの自治体で多い印象でしたが、2023年度は県庁規模でも必要人数が集まっていないといえます）

なお、土木、建築職などに関しては一般企業との人材獲得競争激化から、採用試験時期を前倒し（早期採用枠）する自治体も増えています。

氷河期採用については下表にまとめていませんが、年齢要件のみで受験可能な事務系職種については低下傾向とはいえ、高倍率になります。2023年度の倍率の例（カッコ内は2021年度倍率）を示します。

東京都【就職氷河期世代を対象とした採用試験】1類B事務：17.2倍（52.3）、3類事務：20.5倍（44.7）

栃木県【就職氷河期世代対象】24.9倍（61.2）

熊本県【就職氷河期世代対象】一般事務、教育事務合わせて：31.3倍（52.0）